東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」に行ってきました!
素描がやや多い点は好みが分かれるかもしれませんが、英国巨匠の作品は油彩の大作が揃っていたり、面白いポイントもたくさん見つけられたりと、充実感はしっかり得られる展覧会でした。
以下、THE GREATS展の見どころや混雑状況、所要時間、チケット情報などをまとめました。
これから行こうか迷っている方、行こうとしている方のお役に立てれば嬉しい限りです。
新型コロナウイルス対策のため会期等が変更されている可能性があります
訪問前に必ず公式情報をご確認ください
ここが見どころ!
まずは見どころを3点に絞ってご紹介しますね。
ネタバレしすぎないようにしたいので、会場内の写真は載せていません。
ご了承ください。
見どころ3点はこちらです。
- 英国絵画界の巨匠が集結
- 巨匠は英国だけじゃない
- 個人的なツボ:英国の風景
英国絵画界の巨匠が集結
「スコットランド国立美術館展」だけあって、地元スコットランドをはじめとした英国絵画が充実しています。
そして、「THE GREATS」だけあって巨匠がずらりと展示されいます。
英国の画家を思い浮かべると出てくるような人物たち、例えば
- ウィリアム・ターナー
- ジョン・コンスタブル
- ヴァン・ダイク
- ジョシュア・レノルズ
- ジョン・エヴァレット・ミレイ
らの作品が揃い、しかも大きめの油彩が来てくれています。
個人的には、古い映画のポスターのような劇的な作風のウィリアム・ブレイクが見られたのが嬉しいところでした。
英国の巨匠のしっかりした作品がここまで日本に集まる機会もそう多くありません。
ぜひお見逃し無く。
巨匠は英国だけじゃない
英国絵画が充実しているのに加え、他国の巨匠の作品もたくさん展示されています。
素描や習作も多いのですが、フランソワ・ブーシェの高さ約232cmの大作3点など、誰もが「おお!」と唸るものもちゃんとあります。
フランドルの巨匠ルーベンスは、習作とはいえ直接手がけた作品、しかも頭部なので見ごたえはあるでしょう。
しかも、すぐ近くで英国の巨匠ヴァン・ダイクが見られたりするのもポイントで。
というのも、ヴァン・ダイクはルーベンスの弟子だったのですが、ルーベンスの才覚に圧倒され、このままフランドルにいてはNo1になれない・・・と思い詰めて英国に飛んだ人物。
因縁の子弟の作品を見比べるのが面白くないはずがありあませんね。
個人的なツボ:英国の風景
最後に、個人的に面白いと思ったポイントを少しだけ。
スコットランドなどの英国の風景を描いた作品がいくつか展示されていたのですが、低木と岩ばかりの大地と雲に覆われたグレーの空がとにかく暗くてですね・・・。
イメージ通りというかなんというか、暗い。
同時に展示されているヴェネツィアの風景画が際立ってまぶしく見えてきます。
17世紀頃からイギリス貴族の子弟がこぞって国外旅行をするわけですが(グランド・ツアー)、イタリア旅行の楽しみには太陽光もあったのでは?と思わせるくらいに違うのです。
現地に行けないと気候の違いも体感しづらいので、ありがたい機会だなあと思った次第です。
展示構成
ルネサンスから始まりバロック、18世紀(グランド・ツアーの時代)、19世紀と時代順に章立てされています。
また、プロローグとエピローグでは、スコットランドにまつわる作品が展示されています。
構成は以下の通り。
- プロローグ
- ルネサンス
- バロック
- グランド・ツアーの時代
- 19世紀の開拓者たち
- エピローグ
途中と最後に映像コーナーがあります。
混雑状況
会期初めの週末午前に行った際はそれなりに混雑していました。
展示室は広く、全体の密度が高いわけではありませんでしたが、作品周辺は人が集まっている状態でした。
あくまでも体感ですが、入場者数自体もやや多かったように思います。
進み方は、自由に空いている作品を選びながら見るというよりは、人の流れに乗って順番に見る形になりがちでした。
展示作品は非常に大きなものと小さなものがあり、特に小品が多いエリアは列に並んで見ることが多かったように思います。
大作エリアでもなんとなく順番ができていましたが、最前列を諦めればマイペースに見るのも可能そうではあります。
なお、最近の展覧会では最も高密度になりがちなショップコーナーはそうでもなく。
スペースが非常に広く棚と棚の間隔が充分あったので、自由に歩き回れる状態でした。
所要時間
所要時間の目安は、音声ガイドとショップを除いておおむね1時間30分前後でしょう。
もちろん人によりますが、少なくとも1時間、多くて2時間くらい見積もるとよいかと思います。
音声ガイドやショップも楽しみたい場合はもう少し余裕をもって行きましょう。
チケット・事前予約
日時指定のチケットを事前に購入できます。
当日券も用意はされますが、数量限定のため売り切れの可能性も充分あり。
できるだけ手配してから行った方が安心です。
事前購入の方法は2つ。
オンライン公式チケットサイト(ART PASS)と、チケットぴあ等のプレイガイドのいずれかです。
ART PASSのメリットは2回まで日時変更ができる点。
また、予約完了メールに他の展覧会の割引クーポンが付いていることもあるので、美術館巡りが好きな方は期待してもよいかもしれません。
プレイガイドのメリットはコンビニエンスストアで購入できる点。
Loppiなどの端末を使用します。
他にも、プレイガイドの方が発売が早いことがあるのも利点です。
ART PASSは一律で21日前に発売なのに対し、プレイガイドは期間を区切って発売されるため、1ヶ月前くらいに買える場合があるのです。
例えば、6月19日のチケットはART PASSだと5月末まで買えませんが、プレイガイドなら5月18日にもう発売されます。
会期末のチケットが予約しづらそうな時期しか行けなさそうなら、プレイガイドで早めに確保するのもひとつの手段でしょう。
スコットランド国立美術館展
THE GREATS 美の巨匠たち
東京都美術館
2022年4月22日(金)~7月3日(日)
【巡回】
神戸市立博物館
2022年7月16日(土)~9月25日(日)
北九州市立美術館
2022年10月4日(火)~11月20日(日)
特設サイト:https://greats2022.jp/