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自然と人のダイアローグ展★混雑,所要時間,チケット,見どころ情報ほかまとめ(国立西洋美術館)

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カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ

国立西洋美術館で開催中の「自然と人のダイアローグ展」へ行ってきました!

作品も魅力的な上、テーマ設定も西洋美術館らしい妙味があって、リニューアルオープン後初の企画展という意気込みが感じられる展示でした。

以下、「自然と人のダイアローグ展」の見どころ混雑状況所要時間チケット情報などのまとめです。

気になっている方の参考になれば嬉しい限りです。

《夕日の前に立つ女性》
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
1818年頃 フォルクヴァング美術館所蔵 22×30cm

新型コロナ対策のため会期等が変更されている可能性があります
訪問前に必ず公式情報をご確認ください

ここが見どころ!

まずは本展の見どころを2点に絞ってご紹介します。

展示会場の写真等は載せていないので、その点ご承知おきください。

見どころの2点は以下の通りです。

  • 外観の美しさ+考えて味わう奥深さ
  • 国立西洋美術館の名品たち

それでは詳しくご紹介しますね。

外観の美しさ+考えて味わう奥深さ

「自然と人のダイアローグ展」は、見て感じるのが好きな人意図や背景を考えて楽しみたい人、どちらのタイプでも満足できる一挙両得な展覧会です。

まずは見て感じたい人について。

どの作品も、見る人を作品の世界に惹き込んでしまう“絵力”が強烈なのです。

展示されている作品には、空、森、海といった自然が描かれています。

主役が人間のものもありますが、背景の自然もまた豊かに表現されていて、悲喜交々の人間ドラマを一層劇的に演出しています。

ある時は神秘的に、またある時は荒々しく。

ノスタルジックに広がることもあれば、何かを覆い隠すかのように暗々することも。

人間が描いた自然の多彩な表情は、思わず見入ってしまうほどに心打つものでした。

そして、考えるタイプの人について。

展示のテーマを考えて楽しみやすい展覧会でもあるのです。

タイトルは「自然と人のダイアローグ」。

ダイアローグとは対話、語り合いの意味なので、「自然と人の対話」がテーマになっていることが分かりますね。

では、展示のどんなところに「対話」が表われているのでしょうか。

作品をじっくり観察し、キャプションもヒントにしながら、会場を歩いて思いを巡らせてみるのも醍醐味のひとつです。

好みや気分に合わせて、自分なりに満喫してみましょう。

国立西洋美術館の名品たち

フォルクヴァング美術館とのコラボレーション企画ということで、「自然と人のダイアローグ展」では国立西洋美術館の所蔵品も数多く目にすることができます。

確かにヨーロッパの美術館に膨大な量の西洋美術品があるのは間違いないのですが、国立西洋美術館のコレクションだって充実していますよ。

この展覧会で展示された所蔵品を見れば、「日本にも結構いい作品があるんだなあ」と実感できるはずです。

例えば、今回も展示されている19世紀フランス美術は得意とするところで、モネ、ルノワール、ゴーガンら有名な画家の作品も所蔵しています。

版画作品も見逃せません。

遠目からパッと見た時のインパクトは大きな油彩画に適わないところもあって、展覧会会場では人が少ないエリアになってしまっている場面も見ますけれども笑

でも、密集した細かな線の迫力、連作で表現される世界観などなど・・・見る人をグッと惹き込んで離さない魅力もちゃんとあるわけです。

ぜひ会場でお確かめください。

混雑状況

会期中頃の週末昼過ぎに行った際は、かなり混雑していると感じました。

入場者数そのものも多そうでしたし、展示会場が狭かったので、ギュウギュウ詰め込まれている感覚があるくらいでした。

場所によっては、人にぶつからずに移動するのが難しいほどの密度です。

コロナ問題が始まって以降、東京都美術館のゴッホ展など混雑した展覧会はいくつかありましたが、いずれも展示室は広く、部屋単位での密度はそう高くありませんでした。

その点今回は、まさにコロナ前を思い起こさせるような人の入りでした。

SNSでも混んでいたという声が上がっているので、混雑承知で行く必要があるでしょう。

【8月18日追記】

8月18日現在でも、かなり混雑しているという声が多く聞こえます。

感じ方は人それぞれではありますが、しんどかったという方も。

平日・休日問わず混雑は覚悟した方がよさそうです。

所要時間

所要時間の目安は、音声ガイド・ショップを除いてだいたい1時間半前後かと思います。

じっくり鑑賞したり写真を撮ったりしていると時間はかかりそうですが、なにぶん混んでいるので、ゆっくりしたりサーッと通り過ぎたりとマイペースに進みづらい雰囲気でした。

1~2時間の中には収まるかなあという印象です。

ただし、グッズをじっくり吟味したい方、当日券を窓口で買う予定の方は、余裕を持ったスケジュールにするとよいでしょう。
(特に当日券の販売窓口はまあまあ並びます)

チケット・事前予約

チケットは日時指定券と当日券が販売されています。

まずは日時指定券について。

オンライン公式販売所(ART PASS美術展ナビチケットアプリ)とプレイガイド(コンビニ店頭販売)で事前に購入することができます。

★8月18日追記
公式サイトにて、プレイガイドでの販売は8月21日23:59で終了とのお知らせが出ました。

ただし、プレイガイドでは購入はできるものの日時指定予約ができません

別途ART PASSで予約しなければならないのです。

また、プレイガイドのチケットはキャンセルができません

オンライン公式販売所なら購入と予約が同時にでき、キャンセルも3回まで可能なので、よほどのこだわりが無ければプレイガイドよりもおすすめです。

ART PASS:https://art-ap.passes.jp/user/e/nature2022
美術展ナビチケットアプリ:https://artexhibition.jp/ticketapp/

当日券は美術館窓口で販売されますが、数量限定のため売り切れる場合があります。

また、先日訪問した際は、販売窓口に長めの列ができていました。

炎天下で待つことになった人もいるくらいだったので、可能な限り事前に購入しておくことをおすすめします。

なお、公式Twitterで当日券の販売情報が流されるので、狙う場合は確認しておくとよいでしょう。

【8月18日追記】

8月18日現在、当日券・事前予約券ともに余裕があるようです。

本日は木曜日なのですが、今週末の事前予約券がすべての時間帯で購入可という状態です。びっくり。

これから会期末にかけて購入しづらくなるかもしれませんが、争奪戦の様相は呈していない模様です。

写真撮影・単眼鏡

一部の作品は撮影が可能でした。

キャプションの側に「撮影不可」マークがなければOKです。

正確に数えたわけではありませんが、半分よりは多くの作品が撮影可だったように思います。

単眼鏡については、あるなら持参するのがおすすめです。

細密描写が圧巻のリトグラフなど、拡大したい作品は多々あります。

混雑してはいますが、全く使えないこともないので一応持って行きましょう。

予習におすすめの書籍

いつもと同じく、私の書棚にある本の中から選んでみました。

おすすめするのは『名画の読み方』

「世界のビジネスエリートが身につける教養」という胡散臭げな副題がついていますが、中身はまともな基礎レベルの美術解説書です。

業界の売れ筋事情は知りませんが、個人的にはこれ系の副題は怪しく見えてしまいますが、どうなんでしょうね・・・
(美術書好きとして買いましたけども。)

さて、この本の特徴は、西洋美術の画題に特化して解説がなされている点。

画題、つまり歴史画・肖像画・風景画・静物画・・・といったテーマは、西洋美術を読み解くためには外せない重要なポイントですが、それに特化した解説書って他にあまりないんですよね。

本展では、“自然、あるいは自然の中にいる人々を描いた作品”が軸になっていますが、西洋美術史においてそれがいかに近代的な特徴なのかは、画題の歴史を知らないとピンときづらいと思います。

だいたい分かっている方は本書は飛ばしても大丈夫ですが、「え、風景画って昔からあるんじゃないの?」と思った方は読んどきましょう。

【おまけ】

ロマン主義、ポスト印象主義・・・といった西洋美術史の基礎を知りたい方には『鑑賞のための西洋美術史入門』がおすすめです。

発行は2006年と最近ではありませんが、今も書店店頭でよく見る現役の定番書です。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ
フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで
国立西洋美術館
2022年6月4日(土)~9月11日(日)

特設サイト:https://nature2022.jp/

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